『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』(小出義雄著)を読んでみた!~2017年の東京マラソンでサブ4完走を目指す!~
『決意表明~2017年の東京マラソンでサブ4完走を目指す!~』で決意した通り、来年2月の東京マラソンでサブ4完走を目指し、日々、トレーニングを行っております。
最近、”走る楽しさ”を感じながらトレーニングに励んでおります。
とはいえ、「東京マラソンを目指す」といっても抽選に外れて走れないということもあり得るし、やはり東京マラソンの前に一度マラソンを経験しておいた方がいいだろうと思うので、今年秋か冬にマラソン大会に出場することを考えております。
そんな中で、大会に関する情報収集のためにいろいろなブログ記事を読んでいた中で、気になったことが……それはトレーニングに関することです。
さまざまな大会でサブ4やサブ3.5を達成した方のブログを読んでいく中で、達成したときのトレーニング方法が詳しく書かれていたものがいくつかあったのですが、共通していたのが佐倉アスリート倶楽部代表の小出義雄さんが書いた『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』を参考にしながらトレーニングを積んだということ。
というわけで、早速、『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』をAmazonで取り寄せて読んでみました。
読んで感じたことは、「今のまま、ただ走っていただけではサブ4は難しい!」ということ、そして、「マラソンで目標を達成するためには、トレーニングやレースマネジメントを含めて”戦略が必要”」ということでした。
今回は、本書にはどのような練習のポイントが書かれていたのか?そして、それをどのように自分のトレーニングに組み入れていこうとしているのか?
そんなことを以下に書いてまいります。
マラソンのコツは「後半型」で走る!
マラソンのペースには以下の3つがあると本書に書かれております。
①平均ペース型
②先行型
③後半型
それぞれどのような型なのか?本書を見ながら確認をしてみましょう。
まずは”①平均ペース型”です。
①平均ペース型
平均ペース型というのは、42.195キロを一定ペースで走り続けるとするものです。たとえば、5キロを28分20秒のペースで走り続ければ、ゴールタイムは3時間59分06秒です。つまり、このペースでちょうどサブ4が達成できることになります。
こうした基準となるペースを考えるのは、マラソンでのとは基本です。目指す記録があるときに、どんなペースで走ればその記録を達成できるのか、それを知っておかないと練習の目標が定まらないからです。
ただし、この平均ペースはあくまで基準として使うもの。練習では使えても、本番のレースでは使えません。ずっと一定のペースで走り続けるのは現実的ではないんです。
(中略)
人間の体は、30キロ以上走るとどうしても疲労がたまってきます。スタートしたときのペースを30キロ過ぎでも続けられるかどうかは誰にもわかりません。とくに自己ベストを狙うペースでスタートしたとなると、終盤でそのスピードを維持するのはきっと難しいでしょう。
だから、レースを最初から最後までずっと平均ペースを守って走ろうという考えには無理がある。自己ベストを狙う上で、あまり適していないペース配分といえるのです。
(小出義雄著『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』P22~P24)
次に”②先行型”です。
②先行型
では先行型ならどうでしょう?
実はこのペース配分が、市民ランナーにもっとも多いパターンです。前半で飛ばせるだけ飛ばして「タイムの貯金」をつくり、後半で粘れるだけ粘って好記録を目指す。スタート地点に立ったときから「よし、最初の1キロから自己ベストでいくぞ!」という走りが先行型です。
気持ちはわからないでもありません。ひょっとしたら、最後までバテずに走りきれるかもしれない。そうしたら、すごくいいタイムになる-。そう考えたくなるんですね。けれどもこれは無茶というもの。無謀な走りというものです。
(中略)
でも、これが勘違い。そのまま飛ばすと、かならず手痛いしっぺ返しが待っています。後半で脚が動かなくなって急にペースダウンする。歩いてしまうこともあるでしょう。そうなれば15分や20分くらいはすぐにロスします。前半の貯金なんかあっという間に消えてしまい、場合によっては完走もできません。
(小出義雄著『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』P24~P25)
こうなると、”③後半型”の走りが望ましいことになりますが、果たしてこの”後半型”の走りとは一体どのような走りなのでしょうか?本書には以下のように書かれております。
③後半型
この走り方は、前半は楽に走ってエネルギーを温存し、徐々にペースを上げながら後半でもっとも速く走ろうというもの。僕はよく「35キロで最速になるように」とアドバイスします。そのための鉄則が、前半をゆっくり走ること。体が軽くなって「調子がいいぞ~」と思っても飛ばさないことです。
マラソンは30キロ過ぎからが勝負というのは、今では誰もが知っている言葉です。30キロから先は、体に何が起こるかわからない。だから、トップランナーになればなるほど30キロから先が怖いんです。Qちゃんが名古屋で30.5キロからスパートをかけても誰もついてこなかったのは、あのスピードについていったら自分の体がどうなるかわからないから。脚がパタンと止まってしまうかもしれない。その怖さを知っているからついていけなかったんです。
後半型の走りというのは、その怖い30キロ過ぎで勝負するために前半で力を使わない走り方です。前半をゆっくりしたペースで走って、「体力の貯金」をする。この貯金によって自己ベストが見えてくるんです。
(小出義雄著『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』P26)
「ネガティブスプリット」という言葉に代表されるように、最近のマラソンの主流としては「後半型」の走りとなっております。
では、「後半型」の走りを身につけるためにはどうすればいいのでしょうか?
次にそのための練習について述べたいと思います。
1km5分30秒で走れる「脚づくり」が練習のポイント!
サブ4のための練習の項目は5つしかない
1kmを5分40秒で走ることができればサブ4を達成することができます。しかし、長時間のレースの中で条件が刻々と変わるマラソンにおいて、ずっと一定のペースで走ることなどまず不可能。また、後半型のレースを行うためには、基準となる5分40秒のペースよりも速いペースで身につける必要があります。本書では1kmを5分30秒で走る走力を身につけるための練習が書かれております。
では、そのために必要な練習とは何か?本書で出てくる項目は以下の5つしかありません。
- 休み
- ジョギング
- ビルドアップ
- タイムトライアル
- 長く走る
(小出義雄著『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』P50)
それぞれのメニュー項目を用いながら通常練習ではどのように取り組んでいくべきか?
練習のポイントは2つ。
それは、「距離を踏む」ということと、「最後は呼吸をゼーゼーハーハーというくらいの全力走で追い込む」ということです。
「距離を踏む」ことで「フルマラソンを走り切るために必要な脚をつくる」ことができます。実際に走ってみておもったことは、呼吸よりも先に脚がまいってしまうということ。従って、「脚を鍛える」ことがどうしても必要となります。長距離を走り切る脚をつくれるのは、やはり長距離を走ることでしか作れない!「距離を踏む」のはマラソンを走り切るための土台となっていきます。
また、「最後は呼吸をゼーゼーハーハーというくらいの全力走で追い込む」というのは「心肺機能の強化」を目的としております。
「距離を踏む」と「最後は呼吸をゼーゼーハーハーというくらいの全力走で追い込む」、この2つを意識しながら練習を行うことが大事となってまいります。
最後に
『世界チャンピオンの練習会で武者修行!~2017年の東京マラソンでサブ4完走を目指す!~』うでも書いた通り、20kmのビルドアップ走は課題が分かる練習となりました。
特に課題として実感したのは「ネガティブスプリットで走るための走力が不足している」ということです!
では、どうするか?
やはり、距離を踏みながら、ゼーゼーハーハーで終えることができる練習としては「長距離のビルドアップ走」が有効かなと思います。これをなるべく週末に行うようにしたいです。
本書で書かれている練習メニューを参考にしながら、5月21日の多摩川ハーフマラソンに向けて、練習を積んでいきたいと思います。
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