【MM書評】「リーダーの素養を身に着けたい」と願う人の助けとなる本!『リーダーの一流、二流、三流』(吉田幸弘著)
今回紹介の本は『リーダーの一流、二流、三流』(吉田幸弘著)です!
著者の吉田幸弘さんはコミュニケーションデザイナー・人財育成コンサルタント・上司向けコーチとして活躍しております。
ただ、著者の吉田さんも現在の活躍に至るまでは紆余曲折がありました。広報リーダーとなった学校法人では「怒ってばかりの不器用なコミュニケーション」でチームをガタガタにしてしまい、結果、職場を去る羽目になる。転職した専門商社では周囲とのメンバーとうまくコミュニケーションが取れず、降格人事を経験し、クビ寸前の状態になる。しかし、異動先で出会ったマネージャーにより、伝え方の大切さを学び、マネージャーに再昇格。その後はコーチングの手法を用いた「部下を承認するマネジメント」で3年連続MVPに選ばれます。
本書も会社員時代に学んだ「リーダーとして必要なことは何か?」がベースとなり、コンサルティングを通じて見てきた一流のリーダーの共通の習慣・思考がもとに書かれております。
本書の紹介にあたって、下記にFreemindというソフトでつくったマインドマップを用いて掲載しております。以下に、関連書籍、本書のおすすめポイント、マインドマップ、そして、本書を読んだ感想を以下に掲載いたします。
関連書籍
本書のおすすめポイント
本書をおススメしたい人
- チームビルディングがなかなか思うようにいかないリーダー!
- 一流のリーダーに必要なスキルを知りたいと思っている若手社員!
本書を読んで分かること!
- 「リーダーの役割」が分かる!
- 「成功するリーダーが行っていること」が分かる!
- 「一流のリーダーになるために、完璧さは必要ない」ということが分かる!
マインドマップ
最後に
著者は本書の冒頭にて以下のように述べております。
あなたの周りで、リーダーに昇格したら変わってしまった人はいませんか?
「すごいトップセールスマンだったのに、別人のように覇気がなくなった」
「あんなに温厚だった性格だったのに、怒ってばかりになった」
「いつも夢を語っていたのに、上司や部下の愚痴しか言わなくなった」
これらは、私が実際に目にしてきた人達です。
残念ながら、プレイヤーのときに活躍されていた方が、リーダーに昇格した途端、別人のようになってしまったのです。こんなケースは少なくありません。
(吉田幸弘著『リーダーの一流、二流、三流』より P3)
実際、プレイヤーからリーダーになった途端に戸惑いを見せる方は多くおります。そして、私もプレイヤーとリーダーの違いに戸惑いがありました。なぜそうなるのか?それは、プレイヤーとリーダーの役割の違いがあるからです。
プレイヤーのときは、自分の頑張りによって成果を出すことで評価がされました。しかし、リーダーとなるとそうはいきません。
そもそも、リーダーに課せられるミッションは自分一人だけでは達成できません。達成するためには部下の協力が必要です。部下との信頼関係を築きながらミッションを達成する!リーダーにはそんな役割が求められます。
だが、部下も人間。当然、感情があります。リーダーが強引に部下を動かそうとすると、反発を食らうこともあります。時には、人間関係がギクシャクしたりすることもあります。その一方で、上司が動くことで部下がやりやすい環境を作ることができれば、部下も力を発揮することができます。
上司の役割として、部下の成長を促すことが求められます。
本書『リーダーの一流、二流、三流』は一流のリーダーが自分の役割を全うするために、どんな視点と考え方をもって仕事に取り組んでいるかを、48のメソッドで紹介されております。
そして、これらのメソッドは上司向けコーチが贈る一流のリーダーとして必要なことは何かが分かるチェックリストとして役立つはずです。
しかし、48ものメソッドをいきなり全部こなすことなど、なかなかできないですよね?
そのため、著者は最後に以下のように述べております。
一流らしい行動をとれているな、まだまだ一流ではない部分が多いなど、それぞれの方がいろいろな感じ方をされたのではないかと思います。
その中で、私がお伝えしたいことは、すべてが現時点で一流でなくてもいいということです。
私は数多くの一流のリーダーを見てきましたが、完璧な方はほとんどいません。むしろ、一流のリーダーは、自分ができていないことを自己開示しています。
その上で、できないことは部下の力を借りたり、関係者の力を借りたりしています。気負わず、遠慮せず、他の人の力を借りていいのです。
(中略)
カリスマ性なんか必要ありません。
完璧さも必要ありません。
人間らしくできないことはオープンにする。
これでいいと思います。
今はできていなくても、これからできるようにすればいいのです。
(吉田幸弘著『リーダーの一流、二流、三流』より P228~P229)
リーダーとして輝くために自分のチャレンジしやすいところから取り組んでみる。仮に失敗したとしても、それは成長の軌跡となるはずです。どんなリーダーも失敗や苦労を重ねながら、リーダーとしての立場を確立し、活躍しているのです。
本書は「周りが認める一流のリーダーとして活躍したい」を願う人の成長の助けとなるはずです。
- 【書評】「読書とは何か?」を読者にその意味を問いかける本!『読書という荒野』(見城徹著) - 2018年7月8日
- 【書評】仕事は本来楽しいもの!それを実現する具体的な4つのステップ!『組織にいながら、自由に働く。』(仲山進也著) - 2018年6月25日
- 【書評】なぜモヤモヤと感じるのか?自分との対話のキッカケになる本!『モヤモヤとするあの人』(宮崎智之著) - 2018年6月17日